どくとるマンボウ

昨年、作者の北杜夫氏が亡くなったので随分ニュースになったけれど、今更ながらどくとるマンボウ航海記を読んだ。

船医として様々な国を巡りながら旅をするエッセイなんだけれど、フィクションじゃないかというほどキャラクターが凄い。椎名誠氏も随分影響を受けたようなことを自信の本で書いていたけれど、「怪しい探検隊」シリーズとやってることが一緒だ。まあ、つまりあれだ、マヌケ。(褒め言葉です)

やってることも文体も、まったくもって軽いので、今読んでもまったく違和感がない。昭和40年初版発行で持ってるのは第91刷という50年近い歴史をまったく感じさせない。なにせ新田次郎の孤高の人より古いのだ。なのに椎名さんの最新刊です、と言われたら騙されそうだ。とにかくマヌケで愉快で痛快だ。(口語文なので仮名遣い等直されてるけれども)

とにかく気軽にペラペラ読めるのでシリーズで愛蔵して、旅行の時なんかはお供に一冊持って行きたい名作だ。

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