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登山用・非常用アルコールストーブ

調理用ストーブ、俗に言う「コンロ」を自作した。登山ではガスやガソリン燃料のストーブが一般的であるが、燃焼音が大きく、燃料の残量がわかりにくい、ガスの場合燃料の追加ができない、という欠点がある。結果、中途半端な残量のガスカードリッジが自宅にあふれ返る事になる。これらの欠点が解消でき、製作が容易な、アルコールストーブを自作した。

登山者やキャンパーに人気が有り、自作前例が非常に多いため参考にしつつ、里山での休憩時の湯沸しという目的に合うよう改良して製作した。材料はアルミ缶2ヶ。
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あらかじめペーパー掛けし、塗装を剥がしておく。取り回しや燃料の容量を考慮しサイズを決定する。今回は高さ25mmでカット。カッターで数回傷を付けると裂けるように切断できる。
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片側には燃焼用の穴を開け、片側は容量を稼ぐため下部を平らに成型する。穴は給油と余熱用のセンターホールと、サイドのジェットホールをあける。(穴のサイズを数パターン試したが燃焼時間等には大差無かった。)
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内部の隔壁を作る。缶底の形状に合わせて直径を決め、下部に燃料の通り道を作る。今回は上部の穴に合わせて小さく作った。(内圧が高められるかと思ったが大差無し)
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上下と隔壁を組み合わせる。今回は隔壁の径が小さいため、パテで隙間を埋めた。
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テスト。
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消火はワンサイズ大きな缶を利用する。
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五徳は0.1mmSUS板で製作。サイズは愛用のsnowpeakケトルに合わせた。ホームセンターで入手でき、カッターで傷を付けた後折り曲げる事で切断できる。
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この構成で燃料50ml程度で500mlのお湯が数分で沸き、ラーメンを作ってもまだ燃えている。
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燃料はメタノール。3,000mオーバーの標高や、氷点下の雪の中でも問題なく利用できた。ドリンク剤の空き缶でコンパクトに持ち運べ、残量が肉眼で確認できる。ほとんどの薬局で手に入るので入手性とコストパフォーマンスが高い。火力が他の機器に劣るが、その辺の里山でガソリンストーブというのも仰々しい。廃材を利用して製作できるので、登山、キャンプだけではなく、非常用にも製作し、燃料とともに保管してはどうだろうか。(高価だが消毒用エタノールでも利用できる。)

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