リベンジマッチ!富士山

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6年前に山頂までは登ったものの、あまりの悪天候に剣ヶ峰は断念して下山した富士山。満を持して今年リベンジマッチ!

ルートは須走ルート。例年7月10日辺りに開山となるのだけれど、次の週末からはマイカー規制が始まる。登山バスは早くても5時から、順番待ちなどがあればさらに遅くなる。日帰り組としては下山時間が気になるので梅雨明け前だけど15日水曜日にイチかバチかでアタック。

仕事終わりと共に初の新東名をひた走り御殿場IC経由、ふじあざみラインで須走口へ。22時くらいに着いた時点で駐車場は6割位の埋まり具合。出発時も空いてたので日の出前なら問題なく停められそうだ。帰りは満車で路駐の列も延々と伸びていた。登山口泊恒例の満天の星空を眺めながらそのまま仮眠。#3の寝袋と半袖Tシャツでちょうどよかった。2時頃目が覚めたのでそのまま準備開始、3時出発。富士山は保全協力金として1,000円任意で集めてるけど、6時からとの事でこの時は誰もおらず。バッチとか小冊子をくれると聞いていたので帰りにわざわざ立ち寄って払った。年1回で良いらしく、今年バッチを着けてくれば次回は無料だそうだ。

登り口の山小屋や売店を通り過ぎるとしばらくは里山みたいな樹林帯。完全に真っ暗、ヘッドライトの照らす範囲以外何も見えない。明らかに生き物の気配もするし正直怖い・・・でも帰りに通った時はこんな感じ。
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ビクビクしながら1時間弱で6合目。ここからは道幅も広く歩きやすい。空も明るくなってきた。
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ここから先はどこからでもご来光が見られるので安心してマイペースで登る。本六合目でいよいよ明るくなったのでしばらく眺めていたら4時40分、ついに日の出。日本一!
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振り返ると真っ赤な赤富士。山頂組もおめでとう!
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本六合目からは急激に草木もなくなり火山らしく。ぐんぐん太陽が高くなり空が青い。
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七合目、本七合目とどんどん登る。七合目辺りで3,000m越え。登山口で仮眠したおかげで比較的呼吸は楽だ。
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八合目で一番人気の吉田ルートと合流、一気に賑やかに。吉田、須走ルートの下山は八合目まで荷揚げ用のブルドーザー道でショートカットするのが一般的なので下山者もいっぱい。うっかり下山ルートに迷い込まないよう要注意だ。一部登りでも使うのだけれども、キャタピラで耕されてて三歩進んで二歩下がる感じでなかなか歩き辛い。
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九合目付近まで来るともう限界な人が道端にへたり込んでたりするのでなんとか励ましながら進む。足元もザ・火山。
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そして。
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6年ぶり2度目の山頂。
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初めて来た時は感動のあまり泣きそうだったけれど、今回はもはや通過点にすぎないので早々に出発。目指すは剣ヶ峰!
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火口を眺めながらのお鉢巡り。さすが3,700m、寒い!
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途中で風を避けられそうな岩陰を見つけたので休憩。今日はあえてのカップヌードル。日本でここ以上に美味しく食べられる場所があるだろうか。いや、ない。(反語)でもこの標高で麺をすすると超苦しいよ。
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途中で御殿場ルートの山頂を通過。こっちも賑わっていた。
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そして剣ヶ峰手前の名物、馬の背。この標高ではもはや壁。常連さんはこれを登らないと富士山に来た気がしないという。
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地面は土なんだけど、強風にさらされてすべすべ。転ぶと本気でしばらく止まらない。空気の薄さも相まってもはや2~3歩づつしか進めない。なるほどこれは癖になる。もう他の坂道では満足できないぜ。登り切ると富士山気象観測所。プロジェクトXで見たからこっちも感慨深い。そして振り返ると日本最高点のあれ。ついに来た。
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ちなみに本当の最高点は隣のこの岩。記念にタッチ。意外だったのは富士山の三角点、二等なんだ。
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ふと気圧を見たら650hPa。低い!
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名残惜しいけれど、あまりのんびり出来る環境でもないので(そして実は猛烈に頭が痛い)お鉢巡り続行。残り半周。ちょっと雲が出てきたけれど、それが逆に高度感を増してくれてる。
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一旦須走ルートの山頂に戻り、下山はブルドーザー道。ちょうど荷揚げの時間に重なり、ブルドーザーがどんどん登ってくる。道幅スレスレなので山側に張り付くように避ける。この辺りもフカフカなので砂走りのように楽に走れる。
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本七合目で吉田ルートと別れ、七合目からは正規の下山道へ。ここから砂払五合目まで名物、砂走りだ。御殿場ルートの大砂走りほど広くはなく岩も多いのであまり飛ばせないけれど(そもそもそんな体力残ってないけれど)、走ったり歩いたりしながらぐんぐん下山。ずっと見えてる山中湖がドンドン近づいてくる。
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いい加減疲れててあんまり砂走り的爆走!とは行かなかったけれどこれは爽快。足首くらいまで埋もれるのと砂煙がすごいので、スパッツとザックカバーを装着し、マスクとかバンダナで顔を守ったほうがいいかも。また、靴底の消耗が激しいので気にする人は注意。

岩が多くなったり、疲れて力尽きたり、単に飽きたりで途中からは歩き。長いから一旦心が折れると辛い・・・歩いては止まり、思い出したように走っては歩き、ようやく砂払五合目。ここからは樹林帯。ラストの眺望を満喫してから進む。
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なんてことない山道だけど疲れててなかなか進まない。森を抜けると朝通った登り口の階段。山小屋の人たちが拍手で迎えてくれる。そしてお茶をくれる。そしてそのまま店内に誘導される。やられた!でも青富士(富士山に見立てたかき氷)が最高だった。(お茶だけ飲んで出てきても平気な雰囲気だったけど)
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登り5時間、お鉢巡り2時間(食事含む)、下り2時間半といった感じの満腹コースでした。日本アルプスや地元の鈴鹿山脈なんかと比べると、登ってるあいだは代わり映えもせずただ長いだけ、というイメージがあったのだけれど、3,775mの圧倒的な高度感はこれはこれで癖になりそう。とりあえず一回は登っておいて損はないよね。「一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿」なんて言葉があるけれど、10年に一回くらいは登りたいかな。

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