H24年度二次試験再現答案

H24年度中小企業診断士2次試験の再現答案を何とか作成。

事例I~IIIは下書きしてたのでほぼ正確に再現できた。IVは答えのみメモしたので曖昧。しかも時間制限のない今振り返ると全然間違ったことしてたり、単純に計算ミスしてたりと残念な結果だけれども、なにかの役に立つかもしれないので晒しておきます。IVに下駄を履かせてくれるとちょっと希望が湧くんだけれども。

事例I
第1問
①要因は、業種・業態の違いや規模の大小を問わず多くの企業が海外進出している外部環境。
②取引先が海外生産体制強化を迫られている外部環境により経済支援も含む打診を受けた事。

第2問
理由は、A社にとって海外工場での品質の安定的な維持・確保は容易ではなく、X社向けのT国での工場稼働に向けて準備を進めているA社には運営を任せられる現場に精通した係長クラスの人材が不足していることである。

第3問
品質の確保には①取引先企業の状況を考えた現場での絶えざるプロセス改善、②製品の異常を発見することに対する意識の醸成や、それに即座に対処する能力を継続的に育成・確保していく体制が必要であり、この体制づくりや教育に時間を要したためである。

第4問
向上させるべきは①役員の派遣による本社の意向や考え方の共有を不要にする、方針を正しく理解し工場運営に落とし込む能力、②日本国内での現地技術者の教育を現地で可能とする教育・訓練能力、であると助言する。

第5問
留意する点は、A社の場合、現場での絶えざるプロセス改善や製品の異常を発見・対処する能力の育成が重要であるが、成果主義型賃金制度の導入により、短期的な目先の利益にとらわれ、こうした体制づくりがおろそかにならないようにすることである。

事例II
第1問
ターゲットセグメントを①全国向け、②県内向けに分割し、①にはY社と提携し伝統的手法と市場調査による新製品で市場を拡大する戦略を、②にはZ社と提携し市場調査によるロック向け製品で差別化する戦略を行った。

第2問
設問1
メリットは、Z社のスーパーマーケットや競合のディスカウントストアに対抗するためのプライベートブランド開発のニーズに応え、消費者の支持を獲得し当該商品目当ての来客増など競争力が高まったことである。

設問2
メリットは、Y社に欠けていた高品質の芋焼酎のラインナップを補完することができ、伝統的製法による高い商品の競争力の高さにより主力商品となり、さらに飲食店市場の営業成績の向上にも繋がったことである。

第3問
設問1
概要は、地元X市の消費者との関係強化を図るため、商店街の復興を自社課題の一つとし、X市内向け製品の売上から一定額を商店街のイベントや新規出店支援事業に寄付する事。

設問2
理由は①地域に根ざした企業として認知され地域の顧客の愛顧が高まった、②X仕向け製品を購入することで商店街復興に協力できるため顧客の購買意識が高まった、からである。

第4問
①X市や商店街としてのブランドを作成し、Y社の販路で全国に販売することで、X市や商店街の認知度を高め、地域における企業ブランドを高めると共に地域全体を盛り上げる。

②X市の主要産業である畜産業と協業してオリジナル商品や料理を開発し、X市や商店街の名物とすることで地域での企業ブランドを高めると共に商店街復興に協力する効果がある。

事例III
第1問
①加工工程の見直しや加工技術の向上、商品種多量生産体制により生産性を高めた、②顧客ニーズを新製品企画に活用できた、ことで販売先数、販売量を高めるとともに、外食チェーンからの受注にも成功したことである。

第2問
課題は、多品種少量生産への対応である。改善策は品種切り替え作業の標準化および作業改善により段取り時間を短縮することで出荷累計数から求める製品ごとの適正ロットサイズでの生産を可能にし、生産効率を保ちつつ多品種少量生産を可能にするとともに、欠品による機会損失を防止することである。

第3問
設問1
必要なのは、①肉のスライス以外の味付け、野菜のカットなどの工程への対応、②個体管理によるトレーサビリティへの対応、③前日発送、翌日全店直接配送を行うための生産計画および生産管理体制の構築と生産効率向上、配送体制の強化、である。

設問2
必要なのは、①Y社の各店舗からの発注情報、②Y社全店あわせての販売予測や内示情報、③国産牛個体管理のためのロット番号、④C社製品ごとの品種切り替え作業時間情報、⑤各製品の加工時間情報、⑥各製品の在庫保有情報、⑦工場の負荷情報、である。

第4問
提案は、①少量の受注に熟練工と汎用機で対応し、ロット生産による在庫のムダを省く、②長い品質保持期限を活用し、加工前の在庫を一括購入しボリュームディスカウントによる原材料費削減を行う、③ロットサイズ適正化や段取り時間短縮で稼働率を高める、④特に出荷量の少ない製品からは撤退する、こと。

事例IV
第1問
設問1,(a) (b)
売上高,391,000 414,000
売上原価,95,200 100,800
売上総利益,295,800 313,200
販売費・一般管理費,277,070 279,730
営業利益,18,730 33,470
営業外費用,23,160 23,160
経常利益,-4,430 10,310(千円)

設問2,(a),(b)
①売上高経常利益率,2.49(%)
②有形固定資産回転率,0.69(回)
③流動比率,489.68(%)

設問3
NPV=-11,997(千円)(計算再現できず。)
正味現在価値が負となるためこの投資案は実施しない。

第2問
設問1
売上高20*15,000=300,000(千円)
変動費(92,400+43890)/16,500*15,000=123,900(千円)
変動費率123,900/300,000=0.413
固定費(207,200-119,300-25,400)*0.7+119,300+25,400=188,450
損益分岐点売上高118,450/(1-0.413)=321,039(千円)
損益分岐点比率321,039/300,000=1.07013
「107.01(%)」

設問2
損益分岐点比率90%となる損益分岐点売上高300,000*.9=270,000
その際の固定費270,000=FC/(1-0.413) FC=158,490
削減額188,450-158,490=42,650(千円)(※計算ミス)

第3問
設問1
CF -32,150+25,400+16,000=9,250(千円)
負債の節税効果 458,300*0.04*0.6=10,999.2
企業価値 (9250+10,999.2)/0.05=404,984(千円)

設問2
承継先は、D旅館と同じ温泉地の周辺旅館である。周辺旅館に承継することでグループとして従来とは違った顧客層に対するサービスを打ち出し差別化することで、従来よりも幅広い顧客層を取り込むことができるとともに、競合していた分の顧客を取り込むことができる。留意点は、D
社自体の企業価値だけではなく、上記のようなメリットも加味した上で売却金額を決定することである。

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