石徹白の小水力発電

先週末に清流魚の産卵床づくりに参加した石徹白地区では小水力発電にも取り組んでいる。小水力発電とは川や農業用の水路などに小型の水力発電装置を取り付け電力を得るもというものだ。工場の排水を利用して発電、などという使い方もある。火力、水力、風力共に大規模な発電所やダム、風車でまとめて発電するものが多いけれど、こちらは太陽光発電のように自給自足するイメージだ。最終的には集落の電力をすべて自給することを目指しているとのこと。

メインイベントが産卵床作りだったので帰りのバスの中からの見学となってしまったけれど、水路に設置するタイプと、導水路を作って設置するタイプを見学することが出来た。

水路に設置するタイプはコンパクトさが魅力だ。稲作の盛んな地域ではどこにでもある用水路に設置できる。発電量としては数百ワット程度ではあるけれど、街灯や害獣対策の電気柵に利用できるものと思われる。水路があれば発電できる、という点が魅力だ。
IMG_6231
専用の水路を作って導水するタイプはその落差を利用して高出力が見込める。このタイプは最高4kwで、奥にある観光施設の電力をすべて賄っている。(一般家庭4件分相当だそうだ。)
IMG_6305
IMG_6308
よく騒音を引き合いに出されるけれど一般的な水車と変わらないように感じた。水の音だけで発電機自体の音や風車のような風切り音は聞こえなかった。自然エネルギーの中でも風力や太陽光と違い、24時間365日稼働できるのが魅力だろう。水も高低差も豊富な山岳地帯には最適ではないだろうか。代替エネルギーとしてだけでなく、電柱の無い山間部の電力源としても魅力的だと思う。

石徹白地区は岐阜から東海北陸道経由で2時間弱、スキー場に白山に渓流と素晴らしいロケーションだ。郡上や白川村方面へ出かける際は足を伸ばしてみるといい。
IMG_6227
IMG_6229
こんな環境で釣りやバーベキューができる贅沢。IMG_6292
白山中居神社。白山信仰の拠点で伊邪那岐命と伊邪那美命、菊理媛大神を御祭神とし、ニニギノミコトを祀る社もあるなど、下調べもせずに訪れたのが恐れ多いほどだった。
IMG_6227-3
IMG_6296
IMG_6301

ところで高速を降りてから石徹白までの道中、家々の屋根に金具が付いていて不思議に思って聞いてみたら、雪止めだそうだ。素人考えで勝手に滑り落ちるような設計かと思っていたけれど、危険なので屋根にとどめておいて安全を確認しつつ雪下ろしをするものらしい。車で1時間強の距離なのに全く知らなかった。これだから旅行は楽しい。
IMG_6227-2

Leave a Comment