パラダイムシフト

TEDなどを見ているとますます従来の考え方を変えるべき時なのではないかと思う。(こうするべきだ、という理論が固まってきて実践段階になりつつあるということ。)

工場で機械を購入し、生産性を上げる。農業で機械を導入して今までの数倍の面積を耕作できるようにする。産業革命以来、延々と続けられてきたことだ。しかし利益はどうだ。便利になって生産性も上がったはずなのにちっとも儲かっていないじゃないか。ちっとも楽になっていないじゃないか。結局利益は機械の費用に当てられただけだ。機械を買うために働いている。

生産量が増えれば雇用が生まれ、機械を作る人達も潤う。これを今までは経済を回す、などといって歓迎してきた。しかし人口が減少し高齢化が進んでいる今、機械を買う→生産量を増やす→利益で新たに機械を買う→さらに生産量を増やす、というサイクルはもう回らない。海外に目を向ける?新興国向けの低スペック低価格モデルなど新興国が自分で作る。ましてや70億人を超えて人口が増え続ける昨今、人口増加の抑制は世界的に急務とされ、かつ食料問題や貧困問題の解決に向けて各国が力を入れている。人口が増え続けることなど期待できないしするべきではない。ただ問題を先送りにするだけだからだ。今の世代はそれでいいかもしれない。が、子供、孫の世代になった時、売るべき相手は残っているのか?

今の経済は企業はゴーイング・コンサーンであるという前提で成り立っている。企業は将来に渡って経済活動を行い続ける、という意味だけれど、実際には「将来に渡って規模も利益も拡大し続ける」という意味を含んでいないだろうか。ずっと疑問に思っていることがある。「なぜ企業は成長し続けないといけないのか」

爆発的な技術の進歩と生活の豊かさの向上の中で、様々なところに歪が出来ていている。もうそろそろ考え方を変えて、ゴーイング・コンサーンの意味を考えなおす時ではないか。経済面においても環境面においてもサステイナブルなゴーイング・コンサーンというものがあってもいいのではないか。

過去100~200年程度で築き上げられた現在の社会構造をそろそろ作り変える時ではないか。舵を切るということは間違いを認めることではない。状況の変化に対して柔軟に対応することだ。過去に囚われて意地になり、問題を未来に先送りすることなどあってはならない。

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